2012年4月2日月曜日

痛みと心 - 海外癌医療情報リファレンス


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第9章:痛みと心

希望を捨てないで
サポートを見つけましょう
家族と話し合いましょう


がんによる痛みは、あなたの生活のあらゆるところに支障をきたします。それは身体だけではなく、気持ちや感情にも影響します。強い弱いに関わらず、痛みが続けばどんなことにも集中できないでしょう。痛みのせいで、普段どおりのことができなかったり、人に会いに行くことも少なくなったりするかもしれません。そのような事態に遭遇したとき、動揺し、終わりのない堂々めぐりをしているように感じるかもしれません。

時には、料理をしたり服を着たり、あるいは単に動き回るといった今まで自然にできていたことが容易でなくなったり、人によっては、痛みのせいで仕事が続けられない、仕事を途中で切り上げて帰らねばならないといったことも起こりえます。また、経済面での心配もあるかもしれません。仕事や日常生活が制限されると、人は社交的でなくなり、あまり人に会いたくなくなります。

体に痛みを抱える人は悲しみや不安を感じやすく、通常より抑うつ状態になりやすいことが研究で示されています。またその一方で怒りっぽく、いらいらしたりします。人に囲まれていても孤独感を感じることもあるでしょう。

一般的に、がんの痛みを抱えている人は恐怖感を感じることがあります。多くの場合、痛みと恐怖感の両方に苦しむことになります。どのようなことが起こるのか起こらないのかといった将来への不安のほか、次のようなさまざまな恐怖感を覚えるかもしれません。


どのように人前で話すにはsicailly私を助けます。
  • がんが悪化するのではないか
  • 痛みがひどくなり、対処法がなくなるのではないか
  • 仕事や日常の活動ができなくなるのではないか
  • もう旅行や行事に参加できなくなるのではないか
  • どうしていいかわからない

このように激しい気分の浮き沈みを経験すると、しばしば人は自分の人生においてがんや痛みがもつ意味を模索します。なぜ、これが自分に起こるのかと問う人もいます。このような目にあう自分はいったいどんなことをしたというのだろうかと考える人もいます。宗教に目を向けたり自分の精神性を探求したりして心の支えや導きを求める人もいます。

「まず、それまでできていたことができなくなった。家の庭の芝を刈ることもできなくなり、本当にもどかしかった。」-ホアン

希望を捨てないで

上記のような気持ちになったとき、あなたは一人ではないということを思い起こしてください。がん性疼痛を抱える多くの人がみな同じようなことを感じています。後ろ向きに考えてしまうのは当たり前のことなのです。中にはがんと向き合うことから自分が得るものを発見して、プラス思考に転換する人もいます。しかし、あなたがもし悪いほうへばかり考えてしまっているなら、その気持ちを放置してはいけません。苦しんで将来に不安を感じているならば、助けはいつでもあなたのそばにあるのです。

サポートを見つけましょう


私は看護師でなければなりません?

あなたをサポートしてくれる人はたくさんいます。あなたの病院や診療所にいるがん専門ソーシャルワーカーや臨床心理士、その他メンタルヘルス(精神科)の専門家に話してみましょう。医療チームは、長期にわたる疾患の患者をサポートする訓練を受けたカウンセラーを見つけてくれるでしょう。カウンセラーは、あなたが今経験していることを話したり、心配ごとを解決する手助けをしてくれます。必要があれば、気分を落ち着かせる薬を勧めてくれるでしょう。

スピリチュアル(精神性)あるいは宗教グループの人々と話して、安定や安らぎを取り戻したと言う人も多くいます。そういったグループのリーダーがサポートを申し出てくれることもあるでしょう。彼らの多くは、人々が病気と向き合うのを助ける訓練を受けています。さらに、多くの病院にはスタッフ内に病院付きの聖職者(チャプレン)がおり、さまざまな信条をもつ患者のカウンセリングをしてくれます。

また、友人や、地域の人たちと話をすることもできます。サポートグループに参加する人もいます。がんのサポートグループは、がんと向き合う気持ちを共有する人たちで成り立っています。その人たちとは直接会って話すこともできますし、電話やインターネット上で対話することもできます。話すことで、がんに向き合う新しい見方や考え方を得ることができるかもしれません。サポートグループを見つけるには、主治医や看護師、がん専門ソーシャルワーカーに相談してください。


ペットの喪失​​に対処する方法

「自分の人生に起こっていることすべてに対して苛立ちを感じずにはいられませんでした。がん治療と痛みの狭間で、混乱と怒りを感じていました。ときどき、とにかく誰かと話したくてたまりませんでした・・・誰か、私が体験していることを理解してくれる人と」−カルロス


あなたの痛みが周囲の人に与える影響
継続的、または重度の痛みは、あなたのことを思い、世話をしてくれるすべての人にも影響を与えます。家族や親しい友人にとって、自分の身近な人が痛みに苦しむのを見るのは辛いことです。

あなたと同様に、あなたの大切な人々も怒りや不安、孤独感を感じています。彼らは、あなたの気持ちを楽にしてあげられないことに無力感を感じ、また、あなたが痛みに苦しんでいるのに自分は元気だということに罪悪感すら感じているかもしれません。そして、痛みのせいで、あなたが好きだったことをしなくなってしまったことをとても残念に思っているかもしれません。

家族や友人がこのような気持ちになるのは自然なことです。それぞれが持っているこのような感情を、決して一人で背負う必要はないということをみんなで理� �しあうことがそれぞれにとって役に立つことでしょう。

家族が助けを求めてもかまわないのだということを彼らに知ってもらいましょう。あなたと同様、家族もカウンセラーと話したりサポートグループに参加することができます。がん専門ソーシャルワーカーと会って、利用できるサービスについて尋ねるよう家族に勧めてあげましょう。

また、NCI冊子の「その他の情報」を参照することもできます。

家族と話し合いましょう


あなたは家族や友人に、自分の気持ちを理解してほしいと思っていることでしょう。しかし人によっては難しく、言い出しにくいことでもあります。肉親を動揺させることは言いたくない、自分が悲観的になっているように思われたくないという人もいるでしょう。しかし心を開いて率直に話し合うことが、みんなが理解し合うにはとても重要なのです。あなたの痛みを伝えることで、家族はあなたの今の状況を理解しやすくなります。そうすれば家族はどうやってあなたを支えたらいいか考えることができ、あなたがより気持ちよく過ごせるよう力になれるとわかれば安心もできるでしょう。

あなたががんになる前からの家族の問題

あなたががんになる前に家族に問題があれば、通常、もっとこじれてしまう傾向があります。家族が単にうまく意思疎通ができていないだけという場合もありますので、そのような場合はソーシャルワーカーに頼んで、家族が参加できる話し合いの場を作ってもらいましょう。こういった話し合いの場で、医師は治療の目的や問題点を説明することができ、あなたと家族は治療に関する希望を伝えることができます。さらに、出席者全員にとって、はっきりと自分の気持ちを言える場になります。話し合いの場でもあなたにはたくさんの頼れる人がいることを忘れてはいけません。



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