2012年6月2日土曜日

In Deep: 精神疾患を引き起こす微生物の特定がアメリカ国立精神衛生研究所で進められている


Microbes and Mental Illness
アメリカ国立精神衛生研究所( NIMH ) 理事長のブログ 2010.08.13

微生物と精神病

精神病の中のいくつかが伝染性病原体や自己免疫プロセスと関連があるかもしれないという着想は、少なくとも20世紀前半にはあった。

21世紀には、人間の有機体の微生物環境をマッピングした微生物学 ( microbiomics ) が、人間の体と心の存在を考えることに関しての新しい道を造り出すかもしれない。すでに、我々人類の DNA の90パーセントは人間ではなく、微生物であることが明らかとなっている。 実際、我々人類は無数の生物種たちから構成されている「超固体」であり、それらの種には、初めて確認されたものが多い。そして、我々の微生物生態環境の中にある持続的な個体差は、年齢の早い段階で確立される。

肥満と糖尿病については最新の微生物学 ( microbiomics ) の観点からも重要なことが証明されているが、精神病の研究に関しては、まだ焦点にはなっていない。


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それでも、細菌学と精神障害を結ぶ多くの手がかりがある。たとえば、出生前のインフルエンザ感染によって、統合失調症のリスクが増加するという疫学的な証拠などもそうだ。

このような関係性で、おそらくはもっとも説得力のある事例としては、強迫性障害(OCD)とチック障害になる子どもたちは、連鎖(レンサ)球菌感染症の後に発症しやすいというケースだ。その要因については継続的に議論されているが、レンサ球菌感染症と小児免疫神経精神疾患の間にも関連があるとされている。

先月、アメリカ国立精神衛生研究所の小児発達神経局では、症候群の定義を定めている科学的基準を更新するために、専門分野から多くの専門� �を招集した。この会議が行われたという事実は、科学的な傾向が変化してきていることを示している。

これまで、突然に強迫性障害やチック障害を発症した子どもたちが連鎖球菌感染症と関係しているかどうかが調べられてきたわけでははないにしても、多くの町医者たちが読んでいる医学雑誌などによって、その関連性への関心度は変化してきている。


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小児発達神経局での会議の参加者たちは、報告を臨床医たちから受けていた。彼らの報告は、1990年代の中頃、この関係性を最初に発見したアメリカ国立衛生研究所のスーザン・スウェドゥ博士の症候群の特徴を補強することになった。そこには、強迫性障害 ( OCD ) とチックに加え、気分のむら、衝動性、不安、筆記障害などが症状として突然始まることが含まれる。

スウェドゥ博士の研究では、連鎖球菌抗体がおこなう脳メカニズムを特定した。また、プラズマフェレシスや免疫グロブリン静脈内投与療法を通して抗体の血液をクリーニングすることによって症状が軽減することも証明された。


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二度目の研究では、エール大学の研究チームが連鎖球菌感染症の後では、一部の子供たちの間で強迫性障害やチック障害がやや悪化することが報告された。さらに、連鎖球菌感染症は、社会心理的ストレスによる影響の増加による症状を悪化される要因となり得る。これらの調査結果は、これらの障害を持つ子供たちの一部で、連鎖球菌感染症によってリスクが増大することを示している。また、これは他の伝染性疾患や、自己免疫疾患でも見られる。

もちろん、仮にそうだとしても、これらの新しい調査報告はあくまで予備であり、反復して研究される必要がある。

スウェドゥ博士とその研究チームは、免疫グロブリン静脈内投与療法(IVIG)が、強迫� �障害 ( OCD ) や、他の神経精神病学の症状を劇的に緩和することを予測している。特に高い濃度の連鎖球菌の抗体によって脳の誤ったポイントでの活動や攻撃が発生している子どもたちには高い効果があるとしている。

自閉症やうつ病、あるいは情緒障害なども感染性病原体の影響を受けているのだろうか?


これは、アメリカ国立精神衛生研究所でもいまだに未知の領域だ。

連鎖球菌感染症が、子どもたちの強迫性障害に関連している証拠が増えていっていることは、最新の微生物学が、精神障害を理解して治療するために重要な研究領域を証明していくことになるかもしれないことを示唆している。

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関連解説ページ: 連鎖球菌感染症とは

Web Doctor - レンサ球菌感染症より。



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